ワークブースの勘定科目と耐用年数|減価償却の考え方(法人向け)

ワークブース(個室ブース・フォンブース)を導入するときに、経理・総務のご担当者から最も多くいただくご質問が「勘定科目は何になりますか」「耐用年数は何年ですか」の2点です。ここでは国税庁の耐用年数表をもとに、一般的な考え方と、天然木ワークブース「WOOBO(ウーボ)」の場合の具体的な計算例を整理しました。

結論:木製の据置型ワークブースは「器具備品/その他の家具」=8年が基本

項目 一般的な取り扱い
勘定科目 器具備品(工具器具備品)
耐用年数の区分 「家具、電気機器、ガス機器、家庭用品」→ その他の家具(金属製以外)
耐用年数 8年(主として金属製のものは15年)
WOOBOの該当区分 国産杉の無垢材が主材のため、「その他のもの」=8年で判断されるのが一般的です

国税庁の「器具及び備品」の耐用年数表では、家具の区分は次のように定められています。

細目 主として金属製 その他のもの
事務机、事務いす、キャビネット 15年 8年
応接セット 5年 8年
その他の家具 15年 8年

ワークブースは耐用年数表に固有の細目が設けられていないため、実務上は「その他の家具」として判断されるケースが多くなります。木質の据置型ブースであれば「その他のもの=8年」、スチール製のブースであれば「主として金属製のもの=15年」が目安です。

WOOBO(605,000円)の減価償却シミュレーション

WOOBO本体の価格は605,000円(税込)です。耐用年数8年で計算すると次のようになります(送料・組立設置費は別途。実際には取得価額に含める処理が必要な場合があります)。

償却方法 初年度の償却額(12か月分) 月あたり
定額法(償却率 0.125) 75,625円 約 6,300円
定率法(200%定率法・償却率 0.250) 151,250円 約 12,600円

定額法であれば月あたり約6,300円の費用計上で、1名分の集中スペース/Web会議スペースを確保できる計算になります。会議室を1室増設する内装工事と比べたときの検討材料としてお使いください。

取得価額による3つの金額基準

取得価額によって、減価償却をせずに損金処理できる制度があります。2026年8月時点の主な基準は次の3つです。

基準 対象 処理
10万円未満 全企業 取得した年度に全額損金算入(消耗品費等)
20万円未満 全企業 一括償却資産として3年間で均等償却
40万円未満 中小企業者等のみ(少額減価償却資産の特例) 年間合計300万円までを限度に全額損金算入。適用期限は令和11年3月31日まで

WOOBO本体(605,000円)はいずれの基準にも該当しないため、器具備品として資産計上し、耐用年数にわたって償却するのが原則です。一方で、デスク・PCスタンド・ロゴプレートなどのオプション単体は金額基準に収まる場合があり、処理が分かれることがあります。見積時に本体とオプションの内訳をお出ししていますので、経理処理のご検討にお使いください。

「器具備品」と「建物附属設備」はどう分かれるか

間仕切り・パーテーションの場合は、建物に固定して工事を伴うと建物附属設備として扱われ、可動間仕切りのうち簡易なものは3年、それ以外は15年といった長い年数が適用されることがあります。判断のポイントは、建物に固定されているか電気工事・内装工事を伴うかです。

判断ポイント WOOBOの場合
建物への固定 不要(据置型。移設・レイアウト変更が可能)
電気工事 不要(既存コンセント1口に差すだけ)
内装・造作工事 不要(組立設置のみ)
天井 標準仕様は天井開口式。消防設備の追加は原則不要(天井板オプション装着時は建物により要相談)

WOOBOは建物に固定せず、電気・内装工事も伴わないため、器具備品として処理されるケースが一般的です。原状回復義務のある賃貸オフィスでも、退去時に持ち出して移転先で再利用できます。この「資産として持ち運べる」点は、内装工事との大きな違いです。

購入とレンタルで会計処理はどう変わるか

比較項目 購入 レンタル・リース
会計処理 器具備品として資産計上し、8年で償却 支払額を賃借料として費用計上(オペレーティング・リースの場合)
固定資産税(償却資産) 課税対象になり得る 原則、貸主側の負担
長期の総額 8年使えば年あたりの負担は小さい 長期化すると購入額を超える場合がある
向くケース 常設。移転しても持ち出して使う 数か月〜1年程度の短期利用、増員期の一時対応

どちらが有利かは利用期間で逆転します。判断の目安はワークブースは購入とレンタルどちらが得かで整理しています。

よくあるご質問

Q. ワークブースの勘定科目は「器具備品」でよいですか。

A. 建物に固定せず、電気工事・内装工事を伴わない据置型のワークブースは、器具備品(工具器具備品)として処理されるのが一般的です。建物に固定して工事を伴う場合は建物附属設備として扱われることがあります。最終的な判断は顧問税理士または所轄の税務署にご確認ください。

Q. 木製のワークブースの耐用年数は何年ですか。

A. 国税庁の耐用年数表では、家具のうち「主として金属製のもの」は15年、「その他のもの」は8年と定められています。木製の据置型ワークブースは「その他のもの=8年」で判断されるのが一般的です。

Q. 605,000円のワークブースは一括で経費にできますか。

A. できません。少額減価償却資産の特例(中小企業者等・40万円未満・年間300万円まで)の金額基準を超えるため、資産計上して耐用年数にわたって償却するのが原則です。ただしオプション類を単体で取得する場合は金額基準に収まることがあります。

Q. 定額法で計算すると年間いくらの費用になりますか。

A. 取得価額605,000円・耐用年数8年(償却率0.125)で計算すると、年間約75,625円、月あたり約6,300円です。送料・組立設置費を取得価額に含める場合は金額が変わります。

Q. 賃貸オフィスでも導入できますか。原状回復はどうなりますか。

A. 導入できます。WOOBOは建物に固定しない据置型で、電気工事・内装工事を伴いません。そのため原状回復の対象になりにくく、移転先へ持ち出して再利用できます。

Q. 補助金や税制優遇の対象になりますか。

A. 制度ごとに対象設備の要件が細かく定められており、ワークブースが対象になるかは制度・年度・申請内容によって変わります。対象になると断定できる制度はありません。ご検討の際は、必ず各制度の公募要領と認定支援機関・顧問税理士にご確認ください。

ご相談・お見積り

本体とオプションの内訳、送料・組立設置費を含めた総額のお見積りをお出しできます。経理処理のご検討に必要な仕様書・寸法図もあわせてお渡しします。

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※本ページは2026年8月時点の一般的な情報を整理したものであり、税務上の助言ではありません。実際の勘定科目・耐用年数・償却方法の判断は、資産の実態および貴社の会計方針により異なります。必ず顧問税理士または所轄の税務署にご確認ください。
※出典:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表(器具・備品)」、中小企業庁「少額減価償却資産の特例」